震災追悼イベント

釜石の人々が過ごす特別な日、3月11日について

釜石の人々にとって、どれだけ月日が流れようと決して忘れることができない3月11日。この特別な日に市民はどう過ごしているのか。被災地へ見学や観光に訪れたいと思っている方にご参考に頂けたら幸いです。
(掲載情報は記事執筆時点のものです。ご旅行の際は公式HPなどで最新情報をご確認ください。)

1.3月11日、釜石では

釜石の人にとって東日本大震災が発生した3月11日は、亡くなった方々を思い・祈り・復興を願う特別な日。午後2時46分、その時を告げるサイレンが町中に鳴り響く中、それぞれの場所で黙とうを捧げます。お墓参りをする人、海へ花やお香を手向ける人、一日の過ごし方は様々ですが、市内各所で行われる追悼イベントへも多くの市民が参加しています。
 

2.釜石東日本大震災犠牲者追悼式

こちらは市内中心部にある「釜石市民ホールTETTO」で開かれる大規模な追悼式です。黙とうと関係者の追悼のことばの後、会場に準備されたお花を列席者が順に献花します。市内在住の遺族と来賓を対象としたもので、一般参列はできませんが、YouTubeでライブ配信されますので視聴することが可能です。

釜石市民ホールTETTO
住所)岩手県釜石市大町1−1−9

3.釜石祈りのパーク 市民献花・記帳

釜石市内でも特に被害が甚大だった鵜住居地区につくられた追悼施設{釜石祈りのパーク」。震災関連死も含めた1000人以上の犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑に、人々が次々訪れ花を手向け祈りをささげます。イベント内容は年により異なりますが、震災10年の節目の年には釜石高校音楽部による献歌や、空にいる犠牲者へ祈りのランタンが捧げられました。

うのすまいトモス内、釜石祈りのパーク
住所)岩手県釜石市鵜住居町第16地割72番地1

4.とうほくのこよみのよぶね

毎年冬至の夜に岐阜県の長良川で行われるイベント「こよみのよぶね」の東北版。和紙と竹で暦を表す巨大な数字行灯を作り川に流すもので、2006年にアーティストの日比野克彦さんの発案で始まり冬の風物詩となっています。幻想的な明かりを見ながら一年を静かに振り返る。「こよみのよぶね」の時間を被災地の人たちにも味わって欲しいとの本家実行委員会の協力もあり、釜石でも2014年から毎年行われるようになりました。根浜海岸の海上に浮かんだ3.11の行灯を眺め、祈りと癒やしの時を過ごす夜です。

根浜海岸
住所)岩手県釜石市鵜住居町第21地割23番地 

5.3.11祈りの花火「白菊」

新潟県長岡市の長岡祭りで毎年打ち上げられる花火「白菊」。1945年の長岡大空襲で命を落とした人々に手向ける慰霊の供花で、大空襲と同じ8月1日午後10時半の打ち上げに合わせ黙とうが捧げられてきました。祈りの象徴「白菊」を釜石でもと長岡の花火師に依頼。2020年から3月11日の夜に根浜海岸沖の船上で打ち上げられています。みんなで心をひとつにし、鎮魂と復興を祈って眺める「白菊」には大きな力がこめられてようです。

うのすまいトモス
住所)岩手県釜石市鵜住居町第16地割72番地1

いかがでしたでしょうか、3.11の釜石の様子。機会があれば、一度この特別な日に合わせて、釜石を訪れてみてはいかがでしょう。

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